ターベル レッスン58
全24ページ
Harlan Tarbellが1920年代後半に通信講座として発行した『Tarbell System』(全60レッスン)の、AI翻訳 日本語版 レッスン58(24ページ)です。イリュージョンに物語を与える、そして演目「サーカスの怪人」を収録しています。
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Vol.58本著について1本著はHarlan Tarbell氏が1926-1929年に通信講座として販売していたオリジナル版「Tarbell System(全60号)」の日本語翻訳版です。原著はアメリカの著作権保護法に則り、全編2024年にパブリックドメイン化しております。マジックの百科事典と名高い内容を、日本の皆様が学びやすい形にするべきだと考え「演じるためのマジックショップ」を掲げるストレートマジックショップの社会貢献活動の一環としてAIを活用して翻訳し、校正の上で公開いたします。マジックの楽しさを広めるためのプロジェクトのためご自身での勉強はもちろん、各種教室、サークル活動等の非営利活動においては自由にご利用いただけます。※営利活動、商用利用についてはお問い合わせください。なお、各種アプリにて検索可能な文字情報入りPDF版は有償にてDL可能となっております。最後に、本プロジェクトの運営費はストレートマジックショップの売り上げより捻出しております。活動の趣旨や目的にご賛同いただける方につきましては、当店の利用にてご支援賜れますと幸いです。
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Shophttps://www.straightmagicshop.com/(本店) https://sp.straightmagicshop.com/(2号店) Mail info@straightplayingcards.comオリジナル・ターベル・マジック講座ハーラン・ターベル 著レッスン58イリュージョンに物語を与えるサーカスの怪人本文中の左右は、特記しない限り演者を基準とします。4イリュージョンに物語を与える前回は、パントマイムのマジックと、それに物語や手順を組み合わせる可能性を紹介しました。今回は「サーカスの怪人」という独創的な演目を取り上げます。必要なのは一つのキャビネット、室内用の衝立、椅子、衣装、少しの小道具です。難しい手順ではなく、現代の舞台で大切な、予想外の結末があります。途中は劇的に進み、最後に突然笑いへ転じます。観客はどう解決するのかと興味を持ち続けますが、その答えは予想とは全く違います。動かない道具へ、生きた物語を吹き込む考え方をつかんでください。大型のイリュージョンに限りません。小さなポケット・マジックにも物語を添えられます。取るに足りないような現象も、適切な物語によって呼び物になります。皆さんは観客へ自分のマジックを売っています。成功は、その伝え方次第です。包み方がよいほど、よく売れます。上質な雑誌の広告を研究してください。ありふれた品物が、欲しいと思わせる魅力的な世界の中へ置かれています。優れた商品でも、よい広告の作り手が物語を与えるまで、見向きもされないことがあります。舞台には、大胆で新しい材料によって観客の感情を動かす、大きな可能性があります。制作者の課題は、新しい興味、より強い興味をどう生むかです。プロはどの瞬間も興味を保ち、間延びの危険を知っています。未熟なアマチュアは見せ場の間を待たせ、観客を疲れさせます。都会の一流劇場で、構成とタイミングがどれほど丁寧に作られているかを見てください。次に、小さな町のアマチュア公演で、演目や場面の間の長い待ち時間を比べてみてください。私は皆さんに、プロとして興味を持続させてほしいのです。仕事のよさが語られ、また見たいと思われ、「来てよかった」と喜んだ観客が、周囲へ素晴らしさを伝えるようになってほしいのです。時間と心配りは必要ですが、それだけの価値があるでしょう。5
サーカスの怪人
THE PHANTOM OF THE CIRCUS現象:死体が消え、道化師が現れる舞台中央付近に、サーカスの天幕風の縞布を張った箱があります。現象説明での目安は、一辺約91cm、高さ約191cm、床から約30cm上がった台座付きです。前に一枚、後ろにその半分幅の扉が二枚あります。校閲注:後の構造説明では、箱は幅約107cm、奥行き約91cm、高さ約183cm以上とされています。冒頭の概略寸法との差を残し、製作説明は後段の数値で訳しています。警官が警棒を振りながらのんびり登場し、箱の右の椅子へ座ります。あくびをして居眠りしかけると、箱から悲鳴が聞こえます。飛び起きて前扉を開くと、サーカスの女性が床に崩れ落ち、動きません。調べると死んでいるようです。扉を閉じたところへ医師が通りかかります。警官が連れてきて開くと、女性は消えています。後扉まで開いて探しますが見つからず、閉めます。念のためもう一度前を開くと、今度は道化師がのんびりたばこを吸っています。警官が腕をつかみ、外へ連れ出します。現象:箱に振り回される警官医師は好奇心から箱へ入り、扉を閉めます。助けを求める声がし、警官が開くと空です。道化師があざ笑います。警官が閉めると、扉の小窓から手が伸び、帽子を奪って引っ込みます。開くと誰もおらず、帽子だけが壁に掛かっています。警官が中で帽子をかぶり直して背を向けると、道化師が扉を閉めます。箱のあちこちの小窓から手が現れ、内部で騒ぎが起きます。突然扉が開き、髪を乱し、上着を裏返しに着た警官が出ます。警官はピストルで道化師を追い、右方の衝立の後ろへ入れます。その際、ほかに誰も隠れていないことが自然に示されます。箱へ後ずさりした警官が銃を上げると、手から奪われて箱へ消えます。困惑しながら上着を直していると、衝立から海賊が現れ、逆に銃を向けます。その間に箱から道化師が静かに出て退場します。海賊は警官を箱へ追い込み、自分も入って閉めます。前扉の小窓から、紙を刺した短剣を持つ手が出て、床へ投げます。短剣は立つように刺さり、小窓が閉じます。6現象:思いがけない結末大扉から医師が顔を出し、周囲を見て降ります。箱は空です。扉を閉め、短剣の紙を読んで左へ退場します。続いて箱から警官が現れ、手掛かりを探し、後扉まで開いて自分以外に誰もいないと示します。閉めて出ると、椅子へ座って考え込み、目を閉じます。舞台右から演者と女性助手が楽しそうに話しながら現れます。女性は、さっき死んだはずの人です。警官は驚いて立ち、腕へ触れて確かめ、説明を求めます。二人には何のことか分かりません。演者は「酔っているか、夢を見たのでしょう。あの箱は私専用の――」と言って扉を開きます。中には瓶とグラスを並べたカウンターとバーテンダーがいます。「――バーです」。配役と用具出演者は男性三人、女性一人です。
壁、天井、扉は壁用ボードか合板で作るか、枠の両面へ天幕布を張ります。枠には厚さ約1.9cm、幅約7.6cmの軽い木材が適します。中央と隅を十分補強します。左右の壁は、それぞれ二つ以上の鉄の金具で台座へ固定し、ボルトと蝶ナットで締めます(図3)。必要なら内側にも支えを付けます。8側壁上端のボルトを天井板の穴へ通し、蝶ナットで固定します。前扉は右壁の前縁へ蝶番で付け、外へ開きます。ここでいう左右は、舞台から観客へ向いた基準です。収納時に外せるピン式の蝶番を使い、油を差して静かに動くようにします。後扉は二枚で、それぞれ前扉のほぼ半分の幅です。こちらは内外どちらへも開くようにします。図4~7の特殊な蝶番を使えます。図4が構造、図5が直角に取り付けた状態、図6が内開き、図7が外開きです。各扉の上下へ一つずつ付けます。台座へ擦らない高さに取り付け、扱いやすい取っ手と留め具を備えます。間に合わせなら内開きだけでも使えます。箱は高さ約183cm、背の高い出演者なら少し高くし、幅約107cm、奥行き約91cmを目安にします。台座は左右へ約23cmずつ張り出します(図8)。9 22.9 106.7 cm 22.9 91.4 cm図8の左右の張り出し寸法22.9の単位はcmです。図9は開扉時、図10は後扉が内外へ開く様子、図11は台座です。台座は四本脚で支え、脚の下から天板まで約30.5~35.6cmとします。脚先に金属の滑り金具を付け、床の上を動かしやすくします。10台座内の収納とバーの仕掛け台座には衣装と小道具を収める、深さ約12.7cmの空間を設けます。図12のように三つの区画に分け、A・B・Cの板で覆います。Aは単に載せる踏み板で、両端近くへ埋め込み式の取っ手を付けます。Aの前縁全体へ透けない布を留め、反対端を収納部の底へ固定します。板を約99cm持ち上げて、両側の壁に設けた受け金具へ水平に載せると、布が張られ、後でバーのカウンターになります(図13)。校閲注:原文はカウンターの受けを、ねじ込み式の輪金具、蝶ねじ、かすがい状の金具と複数の名称で呼んでいます。ここでは役割を明確にするため「受け金具」としています。 99.1 cm 11各収納部には木板または金属の底を設けます。側面の当て木でAとB・Cの板を支えます。BとCには埋め込み式の留め具か取っ手を付け、箱の側壁寄りを蝶番で留めます。Cの上に立てばBを、Bの上に立てばCを開けられます。BとCの間には角材を入れて区切り、中央でふたを支えます。原文はこの材を「two-by-fourまたはtwo-by-five」と呼んでいますが、仕上がりの実寸は示していません。床は扉や仕掛けが目立たない色へ塗ります。要点は、衣装と道具を収める三つの区画を作り、それぞれを簡単に開けられる板で覆うことです。
道化師は図18のような前開きで脱ぎ着しやすい服です。頭にぴったりした白い帽子は、女性用の白いストッキングを切って縫い、頭へ合うように作ってもかまいません。顔の一部を覆う仮面を付け、服には帽子と仮面を収める大きなポケットを設けます。同じ衣装が二組必要です。13海賊は、ぼろぼろのシャツとズボン、腰帯、頭の布を使います(図19)。頭の布は頭に合わせて縫い、すぐ着脱できるようにします。黒い眼帯と口ひげを加えます。口ひげは貼り付け式でも、鼻に針金を掛ける式でもかまいません。バーテンダーは髪を乱し、大きな黒い口ひげを付け、袖をまくったシャツと白いエプロンを着ます(図20)。道化師、海賊、女性助手の靴は、同じ外観にそろえます。14開演前の準備区画Bへ、道化師の服、帽子、仮面を入れます。服を一番上へ、すぐ広げて着られるように畳みます。Cにはバーテンダーのエプロンと口ひげ、瓶とグラスを入れ、邪魔にならないよう片側へ寄せます。Aの布は下へ収め、板を床の位置へ戻します。箱は舞台中央より左、袖から離れた位置へ置き、扉を閉じて正面を客席へ向けます。少し右へ椅子、そのさらに右で少し奥、箱から約305cmの位置へ衝立を置きます。警官と医師は舞台右の袖で待ちます(図21)。男性の道化師役は、袖を高くまくり、胸元を少し開けた普通のシャツを着ます。これはバーテンダー用です。その上へ海賊の破れたシャツなどを着け、眼帯、口ひげ、頭の布は取りやすいポケットへ入れます。さらに道化師の服15を重ねます。これなら、道化師の服を脱いで小物を着ければ海賊、海賊のシャツを脱げばバーテンダーへ替われます。道化師と女性助手が箱の中へ入り、扉を閉じます。演じ方1:女性の消失幕が上がり、警官が舞台右から、警棒を回しながらのんびり入ります。少し周囲を見てから椅子へ座り、客席を向いてあくびし、居眠りを始めます。図22がこの時点の配置です。少しして中の女性が悲鳴を上げ、助けを求め、それから静かになります。道化師は箱の後ろの台座へ出て後扉を閉じ、女性は床へ崩れた姿勢になります。警官が驚いて立ち、箱へ駆け寄って前扉を大きく開きます(図23)。16警官が女性を起こそうとしても反応せず、手を離すとまた崩れます。助けを探し、近くにいないので扉を閉めます。その瞬間、女性も箱の後ろへ出て、道化師と並びます。右から医師が登場します。警官は呼び止め、女性が死んだことを身振りで説明します。最後に「死んだ」と一言だけ添えてもかまいません。二人で箱へ来て、前扉を大きく開きます。開くと同時に、背後の二人は台座の縁を慎重に右側面へ移り、開いた前扉の陰に入ります(図24)。箱の中は空です。警官は驚き、医師も困惑します。警官が中へ入り、後扉を開いて見通します。調べてから内側から後扉を閉じ、前へ出ます。後扉が閉じたら、隠れた二人は縁を伝って後ろへ戻ります。
18警官が開けると、帽子だけが掛かっています。かぶり直して内部を調べ、左壁をたたき、観客へ背を向けます。その間に道化師が前扉を静かに閉じ、警官を中へ残します。演じ方3:警官をからかう手女性が後ろから入り、側面の小窓から手を出したり引いたりし、続いて前の小窓からも出します。その間に警官は上着を脱いで裏返しに着て、髪を乱し、帽子を台座へ落とします。女性は後ろへ戻ります。警官は叫び、箱を揺らし、前扉を勢いよく開けて飛び出します。道化師がまた笑います。警官はポケットからピストルを出して向け、道化師を見張りながら前扉を閉めます。閉めた瞬間に女性が中へ入り、区画Bを開けて、もう一組の道化師の衣装を着ます。できるだけ同じ姿へ整え、収納のふたを閉めます。その間、警官は道化師を衝立へ追い、回して見せてから自分を囲むように置かせます。他人が隠れていないことを示す動きです。警官は銃を向け、医師は箱の背後で待ちます(図28)。19演じ方4:海賊への変身衝立の裏で、道化師は帽子と仮面を服のポケットへ入れ、衣装を脱いで中央面のフックへ掛けます。小物を着け、すばやく海賊になります。警官は箱の右壁へ背を付けます。衝立が少し揺れ、警官が銃を持つ右手を上げると、側面の小窓から女性が手を出して奪い、閉めます(図29)。警官は振り向いて箱を見、それから空の手を見て困惑し、上着を表へ戻して身なりを直します。海賊が衝立から顔を出し、掛けた衣装を見せないよう少し畳み、右へ約30~61cm移します。銃を警官へ向けると、警官は両手を上げます。その間に、道化師姿の女性が箱の前扉を静かに開けて降り、扉を閉めて舞台左へ去ります(図30)。開いたときの立ち位置や動作を、最初の道化師にそろえます。衝立の裏にいたはずの道化師が箱から出てきたように見え、不思議さが増します。20演じ方5:短剣の伝言海賊は警官を箱の正面へ、さらに少し左へ追い、自分が扉を開けられるようにします。入るよう促し、自分も続いて入り、閉めます。警官と海賊が後ろの台座へ出る間に、医師が箱へ入ります。医師は、紙を刺した短剣をポケットから出します。前の小窓から右手を伸ばし、床へ投げ、立つように刺さる演出を行います。小窓を閉じ、前扉から顔を出して降り、閉めます(図31)。周囲を見て往診かばんを取り、短剣に気付いて拾い、紙を読みます。首を振りながら舞台左へ退場します。女性助手と演者はそこで衣装を戻します。演者は帽子とひげを外してかばんを置き、女性は道化師の衣装を脱ぎます。二人は舞台裏を通って右へ移り、再登場を待ちます。21演じ方6:空の箱からバーへ医師が退場前に前扉を閉じると、警官が箱へ戻ります。医師が去って少し待ち、前扉を開けて頭をかきます。開いたところで、海賊は台座の縁を右へ回り、扉の陰へ隠れます。
警官「あなた、死んだと思っていたのに」。女性「死んだ? 何の話ですか?」。警官「さっき、あの箱から悲鳴がして、開けたらあなたが死んでいたんです。医者を呼んできたら消えていて、今度は道化師が現れたから逮捕したら、医者まで消えて、海賊が来て、私の銃もなくなって、そいつも消えて、最後には十八人の強盗をやっつけなきゃならなくて――」。演者「待って、待って。酔っているか、夢を見ていたんでしょう」。警官「いいえ、本当にあの箱の中で起きたんです。幽霊がいるんですよ」。演者「ばかな。あの箱におかしなところはありません。あれは私専用の――」。扉を開き、カウンターの後ろで待つバーテンダーを見せます(図34)。演者「――バーです」。バーテンダー「さて、皆さん。何にしましょう?」。23幕を下ろします。予想外の喜劇的な結末が、強い締めくくりになります。アンコールで再び幕を上げるなら、バーテンダーが飲み物を注ぎ、警官、女性、演者がグラスを上げます。劇として磨くこの演目をよく研究し、劇的な瞬間を磨けば、最後まで観客の緊張を保てます。大扉が閉じている間にも、小窓から手を出し、さまざまな物を使って怪しい現象を作れます。謎とドラマは舞台で重要な役割を果たしており、マジックでも同じです。適切な筋書きを添えれば、イリュージョンを、望むだけスリリングで不気味で不思議なものへ育てられます。演出力と劇的な感覚を持つ人にとって、広い創作の場が開かれています。24レッスン59の予告ショーを売るために必要な宣伝の原則と、興行を収益につなげる方法を取り上げます。
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